フォーミュラE

フォーミュラEとは

電気自動車(EV)によるものとしてはこれまでになく高いレベルで行われているレースシリーズがフォーミュラEです。車体はF1などと同じくタイヤがむき出しのひとり乗りのフォーミュラカーですが、内燃機関エンジンやその燃料ではなく、電動モーターとバッテリーを搭載。すべての走行が電力だけで行われるものになっています。

フォーミュラEマシンのモーターが発生する動力は前進5速の変速機を介して後輪に伝えられます。モーターの最高出力は約270馬力で、ドライバーを含めた最低重量が800kgと規定されているマシンを2.9秒で時速100kmにまで加速させます。

フォーミュラE レース風景

モーターやバッテリーは単純なものではなく、走行しながら電力を作り出すエネルギー回生・貯蔵システムを備えています。ただし、約50分間の決勝レースを走り切る能力はありません。そのため、レース中に各ドライバーはもう1台のマシンに乗り換えることがレギュレーションによって義務づけられています。

開催されるすべてのレースイベントが大都市の市街地に設けられる特設コースで行われることもフォーミュラEの特徴です。これは、内燃機関エンジンのレーシングカーに比べて発生する音が格段に小さい完全電動マシンであるからこそ可能になっていることです。

香港 ePrix レース風景

フォーミュラEのタイヤはワンメイクで、シリーズが発足した当初からミシュランが公式サプライヤーを務めています。これまでフォーミュラカーはどのカテゴリーにおいてもリムサイズが13インチのタイヤを使用してきましたが、ミシュランはフォーミュラEのタイヤを市販のスポーツタイヤで普及している18インチとすることを提案し採用されました。これにより、モータースポーツで磨いた技術を市販タイヤにより直接的に応用していくことがミシュランでは可能になったわけです。

フォーミュラE レース用マシン

また、フォーミュラEでは使用できるタイヤが1種類に限定されており、どんな天候になろうと同じ種類のタイヤで走行を行うことになっています。つまりフォーミュラE公式タイヤには、ドライコンディションとウェットコンディションの双方において高いグリップ性能を発揮できる能力が求められるのです。

そこで、ミシュランがフォーミュラEのシリーズ発足当初から供給している公式タイヤ『ミシュラン パイロットスポーツ EV』は、ドライコンディションを走るレーシングタイヤとしては例外的にトレッドパターンを持つものとなっています。ちなみに、そのトレッドパターンはミシュランの市販スポーツタイヤである『ミシュラン パイロットスポーツ 4』のものによく似ています。その実、『パイロットスポーツ 4』にはフォーミュラE用のレーシングタイヤである『パイロットスポーツ EV』で培った技術が注ぎ込まれているのです。

フォーミュラE レース用タイヤ

なお、フォーミュラEの各レースウィークにおいて出場各車が使用できるタイヤは、8本の新品と、先のレースで使用された2本のユーズドタイヤに制限されています。そのわずかな数のタイヤで各ドライバーは練習走行、予選、決勝レースといったすべての走行セッションをこなさなければなりません。つまり、タイヤにもそれだけの使用に堪える能力が要求されるわけなのです。

2016 - 2017年シーズン
フォーミュラE 開催スケジュール

Round 1 香港 ePrix
2016/10/9
中国
Round 2 マラケッシュ ePrix
11/12
モロッコ
Round 3 ブエノスアイレス ePrix
2017/2/18
アルゼンチン
Round 4 メキシコシティ ePrix
4/1
メキシコ
Round 5 モナコ ePrix
5/13
モナコ
Round 6 パリ ePrix
5/20
フランス
Round 7 ベルリン ePrix
6/10
ドイツ
Round 8 ブリュッセル ePrix
7/1
ベルギー
Round 9 ニューヨーク ePrix Race 1
7/15
アメリカ
Round 10 ニューヨーク ePrix Race 2
7/16
アメリカ
Round 11 モントリオール ePrix Race 1
7/29
カナダ
Round 12 モントリオール ePrix Race 2
7/30
カナダ

2016-2017年
フォーミュラEの見どころ

通常のレースシリーズがオフシーズンに入っている時期にもレースを開催するため、フォーミュラEは秋に開幕して夏に終わるという設定になっています。そして最新のレースシーズンは2016年10月に香港で開幕。世界9カ国の大都市を舞台に全12戦が行われます。

3シーズン目となる2016-2017年シーズンのフォーミュラEには10チームから20台のマシンがシリーズ参戦。自動車業界が注目する先進的な電気自動車(EV)レースだけに、アウディ、ルノー、シトロエン、ジャガーといった世界の名だたる自動車メーカーが実力派のレーシングチームと手を組んで参加しています。

ABT Schaeffler Audi Sportレーシングチーム

出場しているドライバーも実力派ばかり。F1経験者が何名もいます。なお、フォーミュラEの初年度である2014-2015年シーズンはネルソン・ピケJr.、翌2015-2016年シーズンはWEC(FIA世界耐久選手権)でも活躍しているセバスチャン・ブエミと、両シーズンともに元F1ドライバーがチャンピオンを獲得しました。

そんなフォーミュラEの公式タイヤサプライヤーを務めるミシュランが最新の2016-2017年シーズンにおいて出場全車に供給しているタイヤが『ミシュラン パイロットスポーツ EV2』です。先の2シーズンで使用された『パイロットスポーツ EV』に対して、転がり抵抗を16%も抑え、フロントタイヤ(255/40R18)で1.1kg、リアタイヤ(305/30R18)で1.4kg、4本のタイヤを合わせると5.0kgもの軽量化を実現。フォーミュラEというレースのコンセプトにふさわしい熱効率の高いタイヤで、世界が注目するハイレベルのEVレースを支えています。

Renaultマシンとミシュランマン

2016-2017年シーズン
フォーミュラE出場チーム&
ドライバーラインアップ

ABT Schaeffler Audi Sport
CHASSIS:Spark-ABT Sportsline
POWERTRAIN:ABT Schaeffler FE02
11 ルーカス・ディ・グラッシ
66 ダニエル・アプト
Andretti Formula E
CHASSIS:Spark-Andretti
POWERTRAIN:ATEC-02
27 ロビン・フリジンス
28 アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ
DS Virgin Racing
CHASSIS:Spark-Citroën
POWERTRAIN:Virgin DSV-02
2 サム・バード
37 ホセ・マリア・ロペス
Faraday Future Dragon Racing
CHASSIS:Spark-Penske
POWERTRAIN:Penske 701-EV
6 ロイック・デュバル
7 ジェローム・ダンブロシーノ
Panasonic Jaguar Racing
CHASSIS:Spark-Jaguar
POWERTRAIN:Jaguar I-Type 1
20 ミッチ・エバンス
47 アダム・キャロル
Mahindra Racing
CHASSIS:Spark-Mahindra
POWERTRAIN:Mahindra M3 electro
19 フェリックス・ローゼンクビスト
23 ニック・ハイドフェルト
NextEV NIO
CHASSIS:Spark-NEXTEV
POWERTRAIN:NEXTEV TCR Formula 002
3 ネルソン・ピケ Jr.
88 オリバー・ターベイ
Renault e.dams
CHASSIS:Spark-Renault
POWERTRAIN:Renault Z.E 16
8 ニコラ・プロスト
9 セバスチャン・ブエミ
TECHEETAH
CHASSIS:Spark-Renault
POWERTRAIN:Renault Z.E 16
25 ジャン-エリク・ベルニュ
33 馬 青驊
Venturi Formula E
CHASSIS:Spark-Venturi
POWERTRAIN:Venturi VM200-FE-02
4 ステファン・サラザン
5 マロ・エンゲル