フォーミュラE

フォーミュラEとは

電気自動車(EV)による世界最高峰のレースシリーズがFIAフォーミュラE選手権です。使用されるマシンはF1などと同じくタイヤがむき出しでひとり乗りのフォーミュラカーですが、パワーユニットは電動モーターで、そのすべての走行は電力のみによって行われます。

フォーミュラE

搭載するモーターの最高出力は規則で定められており、予選では200kW(約270馬力)、決勝レースでは180kW(約245馬力)までの出力を使用することができます。マシンの最低重量はドライバーを含めて800kgと規定されており、2.9秒で静止状態から時速100kmに達する加速性能を持ちます。

車体の中核部であるモノコックやフロントサスペンション、そしてバッテリーはワンメイクで、出場全車が同じものを使用しています。一方、モーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)、インバーター、前進5速までのギアボックス、そして車両のリアサスペンションは各チームが独自のものを使用することが認められており、高度な開発競争が繰り広げられています。

フォーミュラEはレースの開催形態もユニークです。まず、シリーズのすべてのレースは大都市の市街地に設けられる特設コースで行われています。これは、内燃機関エンジンのレーシングカーに比べて発生する音が格段に小さい完全電動マシンであるからこそ可能になっていることです。

フォーミュラE

決勝レースは約50分間にわたるものになりますが、そのレース中に各ドライバーはマシンの乗り換えを行うことが義務づけられていることも特徴的です。つまり、各ドライバーはレース中にピットストップを行い、それまで乗ってきたマシンからフル充電されたもう一台のマシンに乗り移ってそれでレース後半を戦うのです。

フォーミュラE

また、「ファン・ブースト」という独自の制度も採用されています。それは、SNSによる人気投票で選ばれた上位3名のドライバーは決勝レース中に20馬力強のパワーを5秒間だけ上乗せして使用することができるというものです。ファンの応援がドライバーのパフォーマンスへの直接的な後押しとなるこうした仕組みを導入するなど、フォーミュラEは様々な新しいアイデアを盛り込んだ意欲的なレースシリーズとなっています。

フォーミュラE

2017 - 2018年シーズン
フォーミュラE 開催スケジュール

2017-2018年シーズン
フォーミュラE公式タイヤ
MICHELIN PILOT SPORT EV2

フォーミュラE

MICHELIN PILOT SPORT EV2

フォーミュラE

FIAフォーミュラE選手権のタイヤはワンメイクであり、出場全車がミシュラン製のフォーミュラE公式タイヤ MICHELIN PILOT SPORT EV2を使用してすべての走行を行っています。

MICHELIN PILOT SPORT EV2のリム径はフロント用、リア用ともに18インチです。フォーミュラEは18インチのリム径のタイヤを使用した初めてのフォーミュラカーレースシリーズなのです。

これまでのフォーミュラカーレースでは、F1をはじめどのカテゴリーにおいてもリム径が13インチのタイヤが使用されてきています。それに対して、フォーミュラEの公式タイヤではそのリム径を市販のスポーツタイヤで普及している18インチとすることをミシュランが提案し採用されたのです。これにより、フォーミュラEで磨いた技術を市販タイヤにより直接的に応用していくことが可能となっています。

また、フォーミュラEでは使用できるタイヤがシリーズを通じて1種類に限定されています。つまり、どのコースであろうと、そしてどんな天候になろうと、使うことができるのはたったひとつの仕様のタイヤのみなのです。

フォーミュラE

したがって、フォーミュラE公式タイヤには、様々な特性の舗装路面に対応し、さらにはドライコンディションとウェットコンディションの双方において高いグリップ性能を発揮できる能力が求められます。そこでMICHELIN PILOT SPORT EV2は、ドライコンディションを走るレーシングタイヤとしては例外的にトレッドパターンを持つものとなっています。ちなみに、そのトレッドパターンはミシュランの市販スポーツタイヤであるMICHELIN PILOT SPORT 4のものによく似ています。その実、フォーミュラE用のレーシングタイヤであるMICHELIN PILOT SPORT EVで培った技術を注入して開発したタイヤがMICHELIN PILOT SPORT 4なのです。

なお、フォーミュラEの各レースウィークにおいて各ドライバーが使用できるタイヤは、8本の新品(つまりマシン2台の装着分)と先のレースで使用された中から選出された2本のユーズドタイヤに限られます。それだけのタイヤで各ドライバーは、練習走行、予選、決勝レースといった走行セッションのすべてをこなさなければなりません。つまり、タイヤにもそれだけの使用に堪える能力が要求されるわけなのです。

この先進的なフォーミュラEの出場全車の足元を支えるという重要な役割をミシュランはシリーズ発足時から果たし続けており、FIA(国際自動車連盟)、シリーズ主催者、各エントラントなどから高い評価を獲得しています。そして2021年シーズンまでのフォーミュラE公式タイヤサプライヤーの任務はミシュランに託されることが決定しています。

フォーミュラE

2017-2018年フォーミュラEの見どころ

シーズンが年をまたぎ、他のモータースポーツシリーズがオフシーズンに入っている時期にもレースを開催するところがFIAフォーミュラE選手権の特徴のひとつです。そして、同選手権としては通算4度目のシーズンとなる2017-2018年シーズンは2017年12月に香港で開幕。ローマやパリ、ニューヨークといった世界の名だたる大都市の市街地を舞台に全12戦が行われます。

フォーミュラE

フォーミュラEのレースは市街地に設けられる特設コースで行われる設定であることから、常設サーキットのない場所での開催が可能であり、2017-2018年シーズンには南米のチリやウルグアイ、そしてスイスのチューリッヒといった、これまでサーキットレースとは縁の薄かった場所でもレース開催されるところがフォーミュラEならではです。

このフォーミュラEの2017-2018年シーズンには10チームから20台のマシンがシリーズ参戦しています。自動車業界が注目する先進的な電気自動車(EV)レースだけに、アウディ、ルノー、シトロエン、ジャガーといった世界の名だたる自動車メーカーが実力派のレーシングチームと手を組んで参加しています。また、来る2018-2019年シーズンからはBMWと日産自動車、そして2019-2020年シーズンからはメルセデス・ベンツが加わってくることが決定しています。

フォーミュラE

出場ドライバーも実力派ばかりです。フォーミュラE初年度であった2014-2015年シーズンのチャンピオンに輝いたネルソン・ピケJr.や翌2015-2016年シーズンのドライバーズタイトルを獲得したセバスチャン・ブエミを筆頭にF1経験者が何名も参戦しているほか、最新の2017-2018年シーズンでは日本のスーパーフォーミュラやSUPER GTで長年活躍してきたアンドレ・ロッテラーがフォーミュラEに初めてのシリーズ参戦を行っています。

なお、先の2016-2017年シーズンのドライバーズタイトルはWEC(FIA世界耐久選手権)でも活躍してきたルーカス・ディ・グラッシ(ABT Schaeffler Audi Sport)、チームタイトルはブエミとニコラ・プロストを擁して戦ったルノーのワークスチームであるRenault e.damsが獲得しています。

フォーミュラE

2017-2018年シーズン
フォーミュラE出場チーム & ドライバーラインアップ