■予選:5月20日/決勝:5月21日
■開催地:オートポリス(大分県)
■レース距離:300km(65周×4.674km)

ミシュラン装着車 ともに表彰台へ肉迫
開幕3戦連続でGT-R勢の最上位に

昨年大会は熊本地震の影響により中止となったことから今回が2年ぶりの開催であったSUPER GTオートポリス大会は抜きつ抜かれつの好勝負が至るところで繰り広げられる熱戦となりました。その中でミシュランタイヤ装着車2台はともに力走を披露。レース終盤の表彰台をかけた集団バトルにそろって食い込み、No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山 哲/千代勝正)は4位、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は5位でのフィニッシュを果たしました。これにより、ミシュランタイヤ装着車が開幕3戦連続で日産 GT-R NISMO GT500勢の最上位となりました。

 

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SUPER GTが2年ぶりにオートポリスに、そして九州に帰ってきました。昨年4月16日に本震が発生した熊本地震によって、熊本県と大分県の県境付近にあるこのサーキットも様々な被害を受け、今年と同じく5月第3週に開催が予定されていた昨年のSUPER GTオートポリス大会は中止に追い込まれていました。その後、損害を受けたサーキット施設の修復が関係者や有志の懸命な努力によって進められ、晴れて今大会の開催を迎えたのでした。

 

公式予選が行われた5月20日のオートポリスは終日快晴。GT500クラスのQ1(予選第1セッション)が開始された午後2時の路面温度は47℃とかなりの高温でした。

 

そうしたコンディションのもとで予選を好調に戦ったのがNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rでした。Q1は千代勝正が担当して5番手のタイムをマーク。そして進出したQ2(予選第2セッション)では、セッティングのさらなる調整が図られたマシンとミシュランタイヤのパフォーマンスを本山 哲がフルに引き出し、1分34秒331という素晴らしいタイムを叩き出して予選2位・フロントロウを獲得しました。

 

一方、前戦の富士では驚異の予選2位を奪ったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは今回の予選ではやや苦戦。同車のQ1におけるアタックは松田次生が行いましたが、決勝レースを見据えてハードタイヤを使った影響もあって11番手のタイムに終わり、Q2進出は果たせませんでした。

 

明くる5月21日(日)の決勝日も晴天。65周の決勝レースのスタート時間は前日の予選と同じく午後2時でしたが、路面温度は予選時より8℃も低い39℃というコンディションでした。

 

ミシュラン勢の前半スティントの担当ドライバーは、No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rが本山 哲、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rがロニー・クインタレッリでした。ともにレース序盤はスタート位置をキープして走行していましたが、トップが6周目に入ったところで複数の車両が絡んだクラッシュが発生。コース上に漏れ出たオイルなどの処理のために、セーフティカー先導のもとでの各車追い越し禁止のスロー走行が8周にわたって続くことになりました。

 

セーフティカーは13周目が終わったところでコースから退去してバトルが再開。2位を走るNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rも、11位につけるNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rも、ともにポジションを変えることなく戦いを進めました。やがて、車両の持ち前のスピードに勝るレクサス LC500勢がNo.46 GT-Rを追い詰め、同車は21周目にふたつ順位を落とします。しかし、さらなる後続車両に先行させることは許さず、No.46 GT-Rを駆る本山は4位のポジションをキープして前半スティントの後半を走り、36周を終えたところでルーティンのピットストップをこなすためにピットロードへ向かいました。

 

一方、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rは22周目にNo.19 レクサスをパス。23周目には同じ日産 GT-Rでブリヂストンタイヤを履くNo.12 チーム・インパルをかわして9位に浮上しました。そして、レースが折り返しを迎えた32周目終了時から各チームが続々とピットストップを行っていった中、No.23 GT-Rは前半スティントをどこよりも長く引っ張る作戦を採ります。しかも、同車が履いたハード仕様のミシュランタイヤはロングスティントの終盤に至っても高いパフォーマンスを発揮し、クインタレッリは非常に印象的な速さでの走行を続けました。No.23 GT-Rはここで上位陣とのギャップをかなり詰めることに成功し、40周目を終えたところでようやくピットへと向かったのでした。

 

No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rには千代勝正、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rには松田次生がそれぞれ乗り込んだ後半スティントは一段と手に汗握る内容となりました。No.23 GT-Rがピットストップを行っている頃、4位を走るNo.46 GT-Rは前を行くNo.100 ホンダに追いつき、テールtoノーズでの熾烈な攻防を展開。その間に後続の2台が接近してきて4台によるバトルになり、さらにNo.23 GT-Rと開幕戦優勝のNo.37 レクサスが追いついてきて3位争いは6台に膨れ上がりました。

 

その後、トップ争いを演じていた2台が50周目に接触し、1台がリタイアを余儀なくされたことにより、彼らの後方で行われていた3位争いが2位争いへと繰り上がりました。その中にいたNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rは、しばらく前に2台に先行されていましたが、残り周回数が10周ほどになった段階からNo.100 ホンダと表彰台の最後の一角をかけたドッグファイトを繰り広げていきます。やがてこれにNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが追いつき、3位争いが3台によるものに拡大してレースの最終局面を彩ることになりました。

 

そして、残り4周というところで千代が乗るNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rが勝負に出ました。No.100 ホンダに並びかけ、そしてオーバーテイクに成功します。しかしながら、追い越し禁止であることを示す黄旗が出ていた区間であった可能性があったことから、無用なペナルティを避けるために千代は自ら減速してNo.100 ホンダを前に出して順位を戻しました。もちろんそこで終わりにするつもりはなく、千代はライバルを再び抜き去るべく全力でプッシュし続けましたが、No.100 ホンダを駆る伊沢拓也も同じ轍を踏むことなく巧みなブロックで応じてNo.46 GT-Rを背後に封じ込め続けました。

 

最終的にNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-RはNo.100 ホンダに対してほんの数車身差の4位でフィニッシュ。わずかな差で表彰台には手を届かせることができませんでしたが、不本意な結果に終わっていた開幕2戦での鬱憤を晴らす充実した内容のレースを戦い抜きました。

 

一方、松田がステアリングを握ったNo.23 MOTUL AUTECH GT-RはNo.46 GT-Rに遅れることわずか0.6秒の5位でフィニッシュ。レース終盤はNo.100 ホンダとNo.46 GT-Rの後方につけ続けたNo.23 GT-Rでしたが、黄旗が出るタイミングなどが同車には悪く作用するなどしたために、前を行く2台に追いつき追い越すことはできませんでした。しかし、今シーズンに入ってマシンの力関係が大きく変わった中で、開幕戦での7位、第2戦での4位に続く上位入賞を果たし、地力の高さを示しました。

日本ミシュランタイヤ モータースポーツマネージャー 小田島広明のコメント

「ミシュランタイヤを使用する2台が日産 GT-R勢の1位と2位になり、GT-R勢の最上位でフィニッシュするという我々の一番の目標を再び達成することができました。今回は46号車(No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R)がとてもいいレースをしてくれました。また、23号車(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)のパフォーマンスからは実際に残されたリザルト以上の収穫が我々にはありました。23号車はQ1(予選第1セッション)でハードタイヤを使い、そのタイヤで決勝レースの前半スティントを走ることになったわけですが、どの車両よりも長く走り続け、そのうえスティントの終盤に至っても非常に速いペースで周回していました。このオートポリスは路面がバンピーでタイヤに厳しいサーキットであることを考えると、我々が今回持ち込んだタイヤはまさに期待していたとおりの高いパフォーマンスを発揮してくれたと思います」